101円以上のカードすべて禁止のスタンダードで遊んだ企画。そろそろ飽きてきたのでまとめ記事を書いて締めくくりたい。

レギュレーション:

 SOMブロック/m12/ISDブロック/m13
 のカードで、シングル価格が100円以下のカードを使った構築。レアリティは問わない。
 また、サイドボードはなし。

禁止カードの一覧:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120824


↓↓総評↓↓

 最終的なtier1は次の5つになった。urlはそれぞれのデッキのリストと戦績、細かい感想など。


青黒バベル:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120921

 青黒コントロールをベースに、勝ち手段として《機知の戦い(M13)》を追加したもの。デッキ枚数は228枚。環境のデッキにあわせ軽量除去を多めに取った。

 特に工夫がなくても6ゲームに1度くらいはバベルを素引きできるのが強み。相手の攻め手が遅い場合瞬殺コンボとして振舞う。これによってエンチャントやアーティファクトによって中盤以降押される展開に耐性が付いた。

 致命的な弱点がなく、どんなデッキタイプにも満遍なく戦えること、瞬殺のドブンがあることから環境最強のデッキに近い。

 このデッキを相手にして感じるのは、コンボは「揃ったら勝ち」クラスじゃないと使う価値がないということ。アドバンテージをちょっと得るとかのコンボはパーツがそれ自体強くない限り組み込むべきでないのだ。


緑t黒エルフ:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120920

 マナクリから大ドルイド、エズーリのバーランでフィニッシュのスタンダードなエルフ。工夫点としてはタッチ黒から《裏切り者グリッサ(MBS)》が入っていること、追加のフィニッシャーとして《溶鉄の尾のマスティコア(SOM)》を採っていること。

 ビートダウンの弱点といえば除去、とりわけ《皮裂き(SOM)》で止まることだ。それに対抗できる《暴走の先導(MBS)》がエルフの原動力となる。

 マスティコアは第一陣を対処された展開に強く、タフネスが4あること、再生を持つことから多くの除去に耐性を持つ。相手のフィニッシャーを超えて4点本体ができたり、単体で8点以上のクロックとなることも出来、ビートのトドメとしてふさわしい威力だ。これが50円なんだからすごい時代だ。


赤緑ビートダウン:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120919

 m13ドラフトでもアーキタイプとして成立してる3/3ビートダウンを参考にしたもの。3種の2マナパワー3である《磁器の軍団兵(NPH)》《ガラクの仲間(M12)》《火打ち蹄の猪(M13)》でビートダウンする。他の枠は火力でサポートの古典的なステロイド。トドメの攻撃力として《先駆のゴーレム(SOM)》を採った。

 環境のほかのビートと比べて優れる点はマナエルフが使えること、および猪の速攻。これらにより二回り早く殴れる。

 このデッキはビートダウンの指針になる。特別なシナジーがないデッキではこのデッキのスピードを上回れないからだ。構築で鳴らしたゾンビや神話はそれぞれ強力な(高額な)カードを中心にしたシナジーを持つ。《ゲラルフの伝書使(DKA)》《墓所這い(DKA)》がないゾンビを組んでもだめだし、《鍛えられた鋼(SOM)》がない親和を組んでもしょうがない。ということだ。既存のアーキタイプの代替パーツを探すのでは十分なデッキにならず、他のパターンを探す必要がある。


赤白コントロール:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120918

 上述のエルフ・赤緑を抹殺するためにチューンされたコントロール。《鞭打ち炎(NPH)》《電弧の痕跡(SOM)》でアドバンテージを取り、除去耐性を持つ中堅生物――《グリセルブランドの猟犬(AVR)》などで反撃する。

 相方が白である理由は万能除去の《忘却の輪(M13)》と、イニストの強力特殊地形《処刑者の要塞(AVR)》を使うため。これでパワーを増強した《トゲ撃ちの古老(SOM)》は恐るべき砲台と化す。

 このカラーリングでコントロールが組める背景は《テゼレットの計略(NPH)》の存在が大きい。また《野生の勘(M13)》も2マナドローとして十分な働きをする。

 極端に対象を絞ったデッキなので、エルフ等には圧勝できるが、バベルには一切足が出ないのが難点。


リアニメイト:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120917

 環境に確定除去の少ないことから、《嵐潮のリバイアサン(M13)》は出せば勝ちであることが多い。これを4ターン目に釣ることに特化したリアニメイトデッキ。レアの多色地形が使えない環境でまさかの5色デッキだがその問題は《豊かな成長(AVR)》が解決した。

 出足のもたつきをカバーするため《電弧の痕跡(SOM)》を積み、また墓地に落とすだけで機能する追加の除去として《復讐に燃えたファラオ(M12)》を採っている。

 本当にそれしか出来ない代わりにそこそこの安定性を誇る。確定除去の少ない赤白コンは強引に突破できるが、除去山積みの上にサーチまで積んでいるバベルには手も足もでない。

 環境の最後でこのデッキを思いついてメタゲームが大変動を起こしたけど、飽きてきたのでこの辺でやめる。対策法の研究が進めば廃れるタイプのデッキだとは思う。


 総じて、「普通のスタンダードを成立させているのはカードパワーの高いカード群なのだ」という印象を受けた。

 例えばビートの3マナ域を選ぶ場合。2マナでどの色も《磁器の軍団兵(NPH)》がプレイできるのだから、3マナなら4点以上のクロックがほしい。だけどこれに該当するカードは実はほとんどない。白だと3種《銀刃の聖騎士(AVR)》《刃の接合者(NPH)》《ファイレクシアの十字軍(MBS)》のみだ。いずれも500円クラスのカードであり、むべなるかなと思う。構築環境はこうした強力カードが作るのだ。


 また、このようなまっすぐなビートダウン以外を成立させるカードも軒並み高価なんですね、ってことがわかる。《燃え上がる憤怒の祭殿(NPH)》《出産の殻(NPH)》《大建築家(SOM)》なんかだ。こういうカードが手ごろな値段に落ちてきてくれるとカジュアルプレイヤーとしても遊びやすいんだけど。

 100円まで落ちてきてくれたもので《心なき召喚(ISD)》《純鋼の聖騎士(NPH)》があるけど、こいつらはデッキにしてあげられなくて残念だった。それぞれ2種のクローンと《ルーン傷の悪魔(M12)》/《戦争と平和の剣(NPH)》あたりが強さの肝なのでもう一声足りなかった。


 赤緑ビートダウンの項目でも書いたことだけど、構築環境で強力なアーキタイプの高額パーツを別の何かに変えたデッキ、は弱い場合がほとんどだ。

 他に感染・デルバーも試したが、いずれも中核となるカードのカードパワーに依存してるデッキでありそれが欠ければデッキとして成立しない。どこかで「初心者にデッキを組んであげるときは既存のデッキのパーツを代替したやつじゃなくって、ちゃんと骨子を持った別のアーキタイプじゃないとだめだ」みたいなことを読んだけど、そのとおりだと思った。

 最後に。

 あともう一声足りなかったtier2デッキを紹介して結びとする。


 次はラヴニカで!



緑白青ターボフォグ:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120916
白単ウィニー:
 http://mokuyou.diarynote.jp/?day=20120915

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